大事故

こんな姿に・・・

とても良く晴れた、気持ち良い朝でした。
朝食バイキングで食べ過ぎちゃうくらい楽しいメニュー。
明日はもっと違うものを食べよう!なんて明日の事まで考えていました。
バスに乗って30分、現場に着きました。
中正記念堂。
兵隊さんの交代式を毎時行うのを観光客が見にいくだけの場所でした。
社員全員で記念撮影をし、9時の交代式を見ている時にその惨劇は起きました。
ビデオを持っていて、たった一段の段差に気付かなかった私は、天気が良かったのでハイヒールのサンダル履きで、右足を踏み外し、ついで左足を出したときにはもうあらぬ方向を向いていて、自分の体重を支えきれずにボキっと折れてしまいました。
現実感が全く無く、でも内くるぶし10cm上辺りが内側から何かに押されている形で盛り上がり、慌てて押さえつけながら
「折れちゃったかもー!」と叫んでいました。
近くに居た会社の人が集まってきて、慌てる私を必死で慰めてくれます。
「折れてない!捻挫だ!」とか、「何かが飛び出した?じゃぁ脱臼だ!」とか、良い方に良い方に話を持っていきます。
みるみる足が腫れてきて、でも私が居た場所が丁度交代式の兵士が歩く場所だからどけと言われ、男性4人がかりでかかえて場所を移動させられました。
すぐに車椅子が用意され、現地ツアコンの朱さんが救急車を呼んでくれて、親会社から出向している若手男子と、仲良くしている中国に3年旦那さんと一緒に駐在していた子が付添ってくれた。
「救急車、それも海外のなんて乗る機会はそうないよ。記念になるね〜。」と励ましてくれる。
大きな救急病院に着き、現地ツアコンの代理の女性が既に待機していた。
寝たまま廊下で待たされ、しばらくしたらレントゲンを撮られた。
付添いだけ呼ばれ、「がおさん、薬のアレルギーは無い?」と聞かれ、無いと応える。
骨は見事に折れていた。
2日以内に手術した方が良いと言う。
どうせ明日帰国だし、でも帰国早々手術ってできるの?!などと、冷静になったりパニックになったり。
ギブスで太ももまで固定され、「これじゃ動けないら困る。膝までで良くない?」と聞いてもらうと、
上から繋がっているから固定しなきゃダメだという。
固まるまで2時間待たされた。
その間トイレに行きたくなら無かった事が不幸中の幸いだ。
本当は故宮博物館に行っている時間だった。
「本当にごめんね・・・」と泣きそうになる私。
「大丈夫。オレは何度も行ってるし。」
「私も夏に行ったばっかりだから!」と優しい二人。
すぐに幹事に連絡し、保険会社に掛け合い、明日の飛行機を朝一番の便に変更して、ビジネスクラスに乗せてくれる手配をしてくれる。
さすがに旅なれた商社マンは手際が良い。本当に助かった。
台湾の医療もアメリカに近く、決して遅れていないから心配は無いと言われた。
しかし、足が突き出たままの車椅子移動はなんとも大変。
ホテルでも車椅子は貸してくれて、広い室内を自由に動き回れるけれど、やっぱりトイレはちょっと大変。
今日は一日寝ていろと言われ、付添いの二人にも観光に変身写真に合流してもらった午後2時。
朝、ホテルの朝食でパクったチョコレートマフィンを1個だけ食べて、病院でもらった薬を飲む。
うつらうつらしていたら「がおさん・・・」と入ってきたもう一人の友達。
「なんで?どうやって入ったの??」と聞くと、
「一人じゃ身の回りのことが全く出来ないだろうから、お世話係として任命されました!」と言う。
今回の幹事がホテルに連絡し、合鍵で部屋に入れたそうだ。
「私も台湾2度目だし、全然大丈夫ですから。あごで使ってください。」と笑顔。
もう泣けてくるね。
本当にそんなに困っていなかったので、会社の留守番している野良妻のお土産を頼み、夜ご飯用にコンビニでオニギリを買ってきてもらいました。
はっきり言って、ショックで食欲も無いんです。でも薬の為にね。
で、1時間くらいしたら眠くなってしまい、用事があれば部屋に電話するから、戻っていて良いよと言って、ルームキーを預けました。
夕方の自由行動の時間も、代わる代わるお見舞いに人が訪れ、本当に申し訳なくてどうしたら良いのかわからない感じ。
私の怪我のせいで、旅行が台無しになってしまいました。
夜、私が楽しみにしていた変身写真を終えた子たちがそのメイクのままお見舞いに来てくれました。
やりたかったなぁ・・・
明日は5時半出発です。早く帰国したい・・・
でもあまり痛くないのが救いです。