手術〜死闘編〜

麻酔が効いていた頃

昨夜2袋も飲まされた下剤が効きすぎて下痢。
水分補給の点滴をまた失敗されて2度も挿される。
点滴が入ったから、トイレに行くときも看護師要介助になってしまい、5分おきにナースコールを押す羽目に。
悪夢はその時起こった。
何度かのトイレの後、終了したからトイレから部屋につれて帰ってもらえるように、トイレからナースコールを押したら、看護助手が来た。
私の車椅子を勢い良く引っ張り、ドアにぶつかる!と思った瞬間「キャー!!!!」っと叫んだ。
でも遅かった。
車椅子からはみ出す私の左足を、思いっきりドアに横からぶつけて足首は横にぶれた。
「なにすんのよ!何のためにあんたを呼んだのよ!!」と私が真剣に怒鳴ると、
「すみません・・・頭でよく見えなくて。」だって。
「信じられない。誰にでも頭なんて付いてんでしょ?!痛い!!」と叫ぶともう既に人だかり。
「大丈夫ですか?」ときたよ。
「大丈夫かどうか、私が聞きたいわよ!!!」と問答していたら、男の看護師が来て、車椅子を押してくれた。
事の成り行きを説明したら平謝り。
続いて看護主任なる人が来たけど怒りは収まらず、
「信じられない。何のためにあの人が存在するの?!」と激怒してやった。
そんな事もあったのに、手術は予定より1時間ほど早めの12時麻酔に決まった。
今日は付添いに妹が来た。
手術室の入り口で名前を確認され、手術着に着替えさせられる。
髪の毛をまとめてシャワーキャップをかぶり、手術台に座らされる。
膝を抱えて丸くなり、腰椎麻酔の前に痛み止めを打たれる。
実はこれが一番痛かった。
その後何本もなのか何リットルもなのか判らないけど、結構長い時間麻酔を注入される。
その間「入ってる〜〜〜〜」って変な感じが続く。
「はい終わりました」と仰向けにされると、前説通り下半身が正座でしびれたような状態になっている。
「はい、下着をとります」とパンツを脱がされるんだけど、しびれた足に輪ゴムを通すようなこそばゆい状態で悲鳴をあげる。
「麻酔がちゃんと効いている証拠ですよ」と言われ、下半身が露な状態に。
「尿管を入れます」と言う言葉がかかると、若い担当医が私の横に来た。
「大丈夫ですか?」と聞かれ、
「わかりません。先生、なるべく痛くなく・キズは小さくお願いします。」と言うと
「そういう事にこだわると、返ってキズが大きくなったりするからね〜。早く治るようにしますよ。」と言われ
「お願いします。」と答えた。
「それでは眠くなる点滴を入れていきます」という声を聞いて程なく眠ってしまったらしい。
気持ちよく目が覚めると、まだ手術室にいた。
私が目覚めた事に誰も気付いていない。
でも会話も聞こえてこないけど、明らかにまだ終了してはいない気配。
「あの〜・・・」と声を出してみると
「目が覚めましたか?もう少しで終わりますよ。」と麻酔科の医師。
程なく終わり、私のベッドが迎えに来ていて乗り換える。(自力ではない)
ベッドごと部屋に運ばれ「元気そうで良かったね」と看護師に言われる。
「どうだった?」と妹に聞かれ「怖かった」と答える。
10分ごと、30分ごと、1時間ごとに血圧や体温の検査があった。
初めは全然元気だった私ですが、麻酔が切れると・・・死闘が始まった。
夜7時過ぎくらいから痛み出し、痛み止めの点滴は多少効いてはいたけれど発熱し、氷枕をしながら悶絶。
点滴が終わるとまた痛み出し、ナースコールを押す。
痛み止めの座薬を入れる事になったが、こっちは全然効かない。
痛みが治まらないとナースコールし、せめて眠らせてくれて睡眠導入剤をもらうが眠れない。
眠れないとナースコールをし、さっきの点滴にしてくれと頼むと、3時間以上間隔を空けないとダメなのだといわれる。
痛かったり苦しかったりしたら言えと言ったくせに、話が違うじゃないか?!と食って掛かるがどうしようもない。
「あと一時間頑張って下さい。」といわれる。
そうこうしたら同室のおばさんがうなされだした。
うるさいからまたナースコールして「斜め前のオバサンがうなされてるから起こしてやれ」と指示する。
まさに死闘だ。