可愛くないがやっぱり憎めない

新しいオフィスでは紙コップは来客のみとなっている。
皆マイカップ持参しなければいけないのだ。
私は前から使っているコーチのノベルティだけど、若造は持っていない。
親切な私は、
「野良元妻と同じのでよければ、私が使ってないカップがあるからあげようか?」と言うと、
「明日は持ってきます!絶対に家にあるはず!」と意気込んでいたのに、
「やっぱり家には変なキャラクター物しかありませんでした。がおさんの下さい。」だって。
「そうくると思ったよ。面倒だろうな〜って。」
リプトンで当たった蓋付きの紅茶用マグカップ
嬉しそうにお茶を飲んでいました。
「来週の金曜日、休んじゃおうかな〜。」と聞こえよがしに言う。
「なんで?」と聞くと
「母が9連休取れたから東京に遊びに来たいって言うので。木曜日の夜から来る予定だから、金曜日に連れて歩こうかと思っているんです。」だって。
「親孝行しなさい。全然構いませんから。でも、本当のお母さんでしょうね?」と確認すると
「本当の?そうですよ!よしえさん55歳です。また片付けとかされちゃうんだろうな〜。参るな〜。」と嬉しそう。
男子はいくつになっても母が大好きなんですねぇ。
要所要所を回って(特に取締役クラス)、新しい椅子の使い方を伝授する。
リクライニングの強度を調節するレバー、腰の安定を図るもの、前後に椅子がスライドする部分など。
「良い説明だ。よし買おう!」
「毎度ありがとうございます。」と、営業ごっこができるくらいだった。
野良元妻が私の若造に話しかけていた。
「この前親会社から引継ぎしてますって若い可愛い女の子が来てたの、会わなかったんだっけ?」
「いえ、会ってないです。残念だな〜。」と、心の篭っていない返事をしていました。
私のタイプの女子では無かったし、仕事も関係ないから良いんだけど、野良元妻にイラットしてしまった私は、限りなく嫉妬しているのではないか?とドキドキしてしまいました。
若い女子の話なんてしなくて良いのに!って。
あぁ、ヤバイ。
深刻に考えるな私!