微妙な飲み会

今日は第二本部の飲み会だった。
海外に出張している営業マンと居眠りと派遣は欠席だが、残り14人の大所帯での久しぶりの飲み会だった。
店に行くと、既に偉い人数人が着いていた。
逆側下座の席を女子3人で陣取る。
残りの人々もわらわらと登場し、席を決めている時、
「私がそこに座りましょうか?」と、うちのリーダーが野良元妻と私の前に空いていた席を指差す。
私は横を向き、野良元妻が「来るな」と小さく言うと、
「君はそこでいいよ!」と、大阪の所長に言われて遠くに座る。
いつもながら魚の美味しい店だった。
最初のビールグラス半分で一気に良いが回ってしまった私。
1時間程度でリーダーが結局席替えして近くに移動してきた。
とにかく野良元妻と私と和解がしたかったのだろう。
それは分かる。
でも、無理だってこんな状況で!って感じ。
最初に私とリーダーが少し話をした。
裏切られた感を否めない事、今後どう接していいか分からない事、どうして私と居眠りが同じポジションなのか理解できない事。
「ずっとサポートしてきたじゃない?あれは誰でもできると思ってるの?私が一生懸命影であなたの悪い部分を前に出さないようにフォローしてきたんだよ。誰もがそう思ってたんだよ。『がおさん気の毒だね』って周りに言われて初めて気付いたよ。あぁ私がやってきた事、あなたに何一つ伝わらなかったんだなって。あなたが私の知らない所で、私のフォローをしていたかもしれないけどね。それを気付かない私なのかもしれないから、一方的に言えないけどね。」
「僕は人を比較して見てないんです。グループ員5人とも単独で見ている。だからがおさんと居眠りが同じだとは全く思ってないし、でも居眠りの成長は認めないといけないでしょう?」
「そこがそもそも違う。比較に決まっているじゃない?じゃぁ他人より既にできている私の伸びしろの無さは、今後どう頑張っても良い評価を受けられないって事?最低の人が少しできるようになっただけで、主任のタイトルを取るってどういう事?違うって言うけど、実際問題私も居眠りも『業務主任』って同じタイトルなんだから、違うわけ無いじゃない?誰も違うとは思わないでしょう?居眠りだってそう思っているわよ。バカにしてるの?今まで私のしてきたことを。酷いよ。」と言うと、さすがに項垂れた。
その後はもう話す気も起こらず、別の人と話をしていたら、今度は野良元妻と話し合っていた。
そもそもどこからこじれてしまったのか?って所から。
「あの時オレが言いたかったのは、これ以上出過ぎると、野良元妻さんが皆から反感を買うからやめておけって言いたかったんだよ。」と、本当のことをぶつけていてびっくりした。
「は?何言ってるの?誰からも何も文句なんて言われていませんでしたけど?!」と反論する野良元妻。
それを目の前で見ていた私と、野良元妻の横暴さに辟易している26歳仕事のできるMちゃんは顔を見合わせた。
「私がもしあんな指摘をされたら、凹んで泣き出すと思う。人のフリ見て我がフリ治せだね・・・私も気をつけないと。」と言うと、
「大丈夫です!がおさんは何も変な所ありません!野良元妻さんとは全然違いますから!」と慰めてくれた。
その後も二人の口論は続いていたが放っておき、私は26歳野良元妻の子分の女子と男子と3人でくだらない話をしていた。
男子が学生の頃アンパンマンに似ていると言われていたと言う所から始まり、じゃぁ皆は誰なんだ?と盛り上がった。
仕事のできるMちゃん→メロンパンナちゃん
彼のリーダー→カバオ
彼の指導をしてくれていた現在顧問→ジャムおじさん
私→天丼マン
「えーひどーい!がおさんは天丼マンじゃないよ!」とMちゃんが講義してくれて、
私→ドキンチャン に変更。
私の小僧→ホラーマン
うちのリーダー→カレーパンマン
野良元妻→バイキンマン
だそうだ。
キャラクター設定を知らないので、イマイチ分からないけどね・・・
面白い寸劇ができそうだ。
〆の挨拶も社長のそれは締まらないままで、私はずっと横を見たり下を見たりしていた。
リーダーも何か言っていたけど知らん顔してたら、若造に目で「ちゃんと話を聞け!」って言われたけど、知らん顔しておきました。
帰り、野良元妻はうちのリーダーと和解したらしいので、良かったねと言っておいた。
私は何の収穫も無かったな・・・