「デートくらいさせてやれよ!」

今日は午後うちのリーダーの中国出張報告会があり、その後顧問も含めて飲みに行くと聞いていた。
「また便乗していい?」と、隣のリーダーや隣の若造に探りを入れる。
「勿論いいですよ!」と快諾され、野良元妻と参加する事にしていた。
「がおさん、今からミーティングで午後中居ませんけど、○○さんから電話があったら呼んで下さい。その後また飲みに行くと思いますよ?」と若造が誘いをかける。
「ウン聞いたよ。また付いて行っちゃおうかと思ってるけど?」と言うと、
「良いと思います!」と笑顔で会議に入った。
夕方、会議が終わってバタバタと片付けだし、いつもの台湾料理屋に行くという。
「せっかく社長も居ないのに・・・」とがっかりするが仕方ない。
ウチのリーダーがまた声をかけてくる。
「今から一緒に飲みに行く?」
「行くよ。」
「よし行こう!・・・居眠りさんもどう?」
「え?私はまだ仕事が終わりません。」
「・・・終わったらおいでよ。」とリーダー。
「月末だから何時に終わるか分からないし・・・」だって。
よく言うよ!
前回も目の前に居たけど誰も声もかけなかったけど、さすがにうちのリーダーは無視できなかったんだな〜と思いました。
ま、本当は私より彼女を誘いたかったのかもしれないし。
結局来なかったけどね。
若造はちょっと遅れてきて、私の隣に座った。
一昨日デートしたくせに・・・と勝手に思う。
またダイエット談義になり、野良元妻が若造が痩せたとはやしたてる。
「痩せましたよ〜。腹筋も割れてきたし。」
「ちょっと見せてもらおうよ〜!」と野良妻に言うと、
「私はいいよ。」と真顔で拒否された。
「がおさんにだけ触らせてもいいですよ。」と言うので、お言葉に甘えてYシャツ越しに触る。
「硬い!割れてる!!」お腹なんてペッタンコだった。
本当に痩せたんだね。
9時ごろ解散し、駅まで歩いている途中でリーダーに話しかけた。
「一つ聞きたいことがあるんだけど。」すごーく迷惑そうな顔で「何ですか?」と聞く。
「居眠りは研修の報告書出したんですか?」
「あ〜、出してないね。あんなの3行くらい書けばいいだけだから、出せばいいのに。」と暢気な事を言う。
「私は出しませんよ。そんな事求められていないのに、他の人たちと足並みが揃いません。自分からあんな大きな事言っておいて、出してないんだ?本当にそういう人よね。」と言うと、リーダーは顔を歪めて嫌そうにしていました。
そういう事なんだよ。
そんな人をあなたは昇格させてしまって、誰もがまだ認められないんだよって事、知らしめてやりたかった。
帰りにやっぱり私は報告書出そうかな?と思った。その代わり、居眠りに提出を催促するような真似は絶対にするなと念を押して。
私だけのプラスポイントにしたいもんね。
地下鉄とJRで別れる交差点で、若造が私を見る。
不快意味なんて無いって分かっているけど、私だって必要以上に見てしまう。
地下鉄組の二人と一緒に歩いているとき、若造のデートについて話しが出た。
「一昨日は味が分からないほど緊張する程度の付き合いの人と食事したって事よね?」と聞くと、
「そういう事だな。あ、言っちゃった。」と隣のリーダー。
「なんでデートなんてしてんのよ?!」と悔しくて口から出てしまう。
「デートくらいさせてやれよ!」と、二人のおっさんから同時に突っ込まれた。
そりゃそうだよね。
健全な27歳がデートくらいしたいよね。
「だから痩せたのか・・・」とつぶやくと、
「そうだろな〜。そういう下心があると頑張れるもんな〜。」
「・・・私もそういう相手見つけよう・・・」
誰なの?私の知らない人だよね??
デートくらい良いよ。でもまだ幸せにならないで。もうちょっと私のこともかまって・・・