天国と地獄

今日は有給を取って、姪の成人式に向けて写真を前撮りしに伊勢丹へ。
本当に雨オンナで、こんな日でさえ雨です。
晴れていたら近所の神社にお参りに行こうと思っていたのに。
支払いをするために付き添いましたが、着付けの方がプロでしたねぇ。
久しぶりに見る着付け風景は勉強になりました。
本番に着せるか?という話もあって、復習も兼ねて見せてもらいましたが絶対に無理です。
「良いお着物ですね。」と褒めてもらいました。
38年前に両親が大枚を叩いて買ってくれた振袖を、伯母・母と三代に渡って着られて、振袖も喜んでいると思います。
その姿のまま、父が入院している病院へ行きました。
目は覚ましていましたが、相変わらず反応は鈍い。
「ほら、振袖着てきたんだよ。キレイでしょう?」と話しかけると、首を横に振りました。
父らしい天邪鬼な反応に驚きました。
「ひどい!褒めてくれてもいいじゃない!」と姪を怒っていました。
「ほら、キレイだって言ってあげないと!」と言うと、今度はうなずいていました。
きっと分かっていたのでしょう。
午後は母と一緒に、父の転院先を見学に行きました。
高尾山からバスに乗っていく長期療養型病院です。
想像していたのとは全く違い、病院に入ると絶句してしまいました。
事務室も薄暗く、とても病院とは思えない感じ。
病棟も見せていただきましたが、皆同じような顔をした老人が、開け放された病室のドアのほうを虚ろに見ていました。
臭いも酷く、こんな所に父を入れたら、即刻死にたくなってしまうだろうと思いました。
こんな場所を最期の地にしなければならないなんてと、涙が止まりませんでした。
とても納得できず、市立病院へその足で相談に行きました。
雨で通常より暗くて雰囲気が悪く感じられたのではないか?とか、他の金額が高い病院でも状況は同じだと諭され、家族で相談すると言って帰りました。
母は自宅で看られないのだから仕方が無いと言いましたが、私たち姉妹は納得できず、妹は病院を見ていませんが、私の落胆具合に驚き、明日担当医師と相談すると言っていました。
本当はどうすることが一番父の為になるのか、全く分からない状態です。
せめて話ができればね・・・