地獄に仏

今日もブタに嫌な目に逢わされる。
本部長は、私の心的ストレスを訴えてもスルーする。
まるで何も見ていなかのように。
突然お腹が痛くなり、見事な下痢をする。
本当に何もないはずなのに、ストレスしか考えられない。
限界を感じて、若造をいじりにいく。
「元気?」
「え?どうしたんですか?」
「何でもない。あ!この前ね、月曜から夜更かしに出てる、株主優待で生活しているおじさんを見たよ。表参道を本気で暴走してたよ。」
「あ!あのおじさんですか?へ〜。ホントにママチャリ乗ってるんですか?」
「そう。ママチャリで暴走してるの。」
という、どうでも良い話をして席に戻る。
少ししたら若造が私の席に、ニヤニヤしながら近付いてくる。
「は〜。どうですか?」
「どうって!そうだ!ボーナスがっぽり出たでしょ?」
「がっぽりじゃないですよ。」
「ねぇ、ボーナスって何に使うの?買い物とかしないでしょ?」
「そうですねぇ…気が付くと三か月後には無くなっていますね。日々のささやかな贅沢ですかね?」
「日々の?ふ〜ん…焼肉おごってよ。」
「え?良いですよ。にくがとうまた行きたいですね。」
「にくがとう?あぁ、そうなんだ?どこでも良いよ〜♪」
なんて楽しいんだろう。
泣けてくる…(T-T)
定時に帰って行ったわね。
今日は給料日だし、大金持って彼女とデートとか?
今結婚されたら凹むなぁ…
下痢の恐怖におののきながら、稲庭うどんを食べて野良元妻と悪態ついて帰る。
でも心配には及ばなかった。
何ともなく、無事に帰宅。
良かった。